蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】

パレードの道沿いはどこも混んでいたので、かろうじて見える場所へ移動する。


とはいっても、150cmに満たない私では、どう頑張ってもパレードが見えない…。



「余合、コレに乗ると良いよ。」


蒼先生の声がした方を見ると、背が高めの男子たちが、腕を組んでお御輿を作っていた。



まさか、これに跨れと…?



すごく、ハズカシイんだけど…。




「早くしないと、パレード始まっちゃうよ?」


男子たちに急かされ、お御輿を作ってない男子にバッグを預けて乗った。




「ホントは、僕が肩車しようと思ったんだけどね…。」


蒼先生の言葉に、男子たちからブーイングが出た。




「蒼先生にだけ、オイシイ思いはさせません!」


「理系の女子に見つかったら、リコ姫がいじめられるし…。」


「お前らは良いよなー、『アークエンジェル』の脚の感触を楽しめるし?」



あ…脚の感触って、ヤダなぁ、もう。



「悔しかったら背ぇ伸ばせ、かばん持ち。」


「ちくしょおー。」



お御輿が、暴れだす。



「こら、お前ら暴れるな。余合が落ちるだろうが…。

顔が傷ついたら、どうするんだ?」


「昨日、梨香ちゃんを平手打ちした先生が言うセリフかぁ?」



みんなの頭上から、そんなやりとりを聞きながらパレードを見た。