蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】

私は、蒼先生の肩に頭を預ける。


「私は…平気。

先生だって、私のせいで色々とガマンしてくれてるよね。

いつも、ごめんね。…ありがとね。

さっきだって、クルーズ船乗りたかったでしょ?」



蒼先生は、私の頭を撫でる手を止めた。



「梨香、船嫌いだろ?」


「嫌いだけど…先生が一緒ならいいの。」


「そう言ってくれるなら、アトで一緒に乗ろうか?」


「ちゃんと、手を繋いでいてね。」


「もちろん。」




観覧車が、頂上へさしかかる。



「制服の梨香にキスできる絶好のチャーンス!

…というわけで、キスして良い?」



蒼先生が、私を見つめる。


その目にときめいた私は、頷いた。



蒼先生は、私の顎に手をかけて上を向かせると、唇を押しあてた。


久しぶりのキスだった…けど、あっけなく終わった。



夏に交わしたアノ時の激しいキスが忘れられない私は、なんとなく寂しくなって、さっき触れたばかりの蒼先生の唇を見つめる。



私の視線に気づいた蒼先生が、言った。



「ディープキスはしないよ、もっと梨香が欲しくなるから。」