蒼恋物語 【教師×生徒の恋バナ第一弾】

いつも隠れて逢ってる私たちは、車を使って移動する。


デートで電車に乗るのは、初めて。


知っている人に会うこともないので、手を繋いでみたりする。





電車を乗り継いで行った先は、水族館。


デートスポットで定番の場所に、蒼先生と来られるなんて…夢みたい!



大きな水槽の前で、大小様々な魚を見て


「うわー、おっきいー。」


「きゃー、かわいいー。」


なんて、はしゃぐ私。


繋いだ手の先…、すぐ隣にいる蒼先生も楽しそう。




たくさんのお魚たちを見た後は、お土産物を売っているショップに入る。



大きなじんべえザメのクッション、かわいいな…って見ていたら


「バッグに入らないようなもの買うなよ、遊んでたことがバレるそ。」


あ、そうか…。



「ねぇ、先生。

アンジェに何か買うのも…ダメ?

一緒に遊ぶ約束してたから、寂しい思いさせてるんじゃないかな…って思うの。」


「ちゃんと、口止めしとけよ。」


お店の中を、ひととおり見る。



アンジェとお揃いで、マンボウのキーホルダーを2つ手にとり、レジへ持って行った。



その間に、蒼先生も何か買ったらしい。






水族館そばのショッピングモールでランチして、海沿いを歩いていたら、船が泊まっているのが見えた。


湾を周るクルーズ船のようだ。


私たちは、立ち止まってそれを見ていた。



私は、両親を奪った船が…嫌い。


ふと、蒼先生を見ると、興味深げにそれを見ていた。



私の視線に気づいたのか


「そろそろ歩こうか。」


と、声をかけてくれた。