「お待たせいたしましたご主人様、コーヒーをお持ちいたしました。」



ご…ご主人様!?


あ、メイドだからか…。




梨香が、テーブルにコーヒーを置く。




おい、ちょっと待て!



さっきはミニスカに視線がいって気づかなかったが、胸の切り替えの白い生地、だいぶ薄い素材使ってるだろ?


水色のブラ、透けてるだろーが!!


文化祭は始まったばかりとはいえ、どれだけの人の目に晒されたんだ?



今すぐ自分の上着でも羽織らせたいくらいだけど、公衆の面前で関係バラすような真似はできない…。




梨香はそんなコトに気付かず、無邪気にメイドごっこを楽しんでいる。


「このクッキーは梨香が焼きましたの、ぜひ召し上がってくださいね。」


んなこと、言ってる場合か?




さすがに、聖女の乙女たちの前で


「ブラが透けてる」


なんて言えるわけもなく、メールを打つことにした。