梨香が、しょげて帰ってきた。



私がいるところから、蒼に注意されてる梨香の様子は見えていた。


励ましてやるか…。



「やったじゃん、リコ。

蒼の視線、見事にそのミニスカにロックオンされてたよ。」


「そんなこと…ないよ。

先生、渋い表情してたもの…。」


「あんなのポーズだって、私が確かめてきてあげる。」


私は、聖女の子たちが注文したオレンジジュースを持っていく。



神様でもないのに十字切られるのは勘弁だけど、梨香のためだもんね。






「お待たせしました。」


グラスを置いてから、蒼に耳打ちする。



「どうよ?リコのミニスカ。」


「誰だよ、あんなもの穿かせたのは…。」


「見たくなかったわけ?」


「公衆の面前に晒すな。」


「2人きりの時なら良いんだ?

いやーん、エッチ。」


そう言うと、蒼は顔を赤くしていた。




梨香が知ったら、喜びそうだ。


「アンタが注文したコーヒーは、リコに持って来させるわね。」


私はその場を離れ、梨香のもとへ行く。





「蒼のコーヒーは、リコが持って行きなよ。

あいつ、ものすごく意識してる。」



私の報告を聞いた梨香は、嬉々としてコーヒーを運びに行った。