蒼先生は、一息ついて続けた。


「このまま付き合っていったら、僕はもっと余合を傷つける。」





確かに、そうかもしれない。




だけど、それでもいいから…なんて言えなかった。




傷つく私を見て、蒼先生もまた傷つくのだと思ったから…。





「授業と部活は、ちゃんとしよう。

メールは余合がする分には構わないけど、僕からは極力しない。

もう、2人きりの密会はナシだ。

期限は、そうだな…余合が卒業するまで。」




卒業するまでって、あと1年半もあるよ?



蒼先生がメールくれないんじゃ、私だって送るの控えなきゃダメなんじゃないの?





涙が溢れる。


ヤだよ、そんなの…。


そう言いたくても、言えなかった。



蒼先生が、部屋を出て行ってしまったから…。