ブーッブーッ お風呂から出ると。ちょうど携帯がメールを受信していた。 タオルで濡れた髪を拭いながら、メールを開く。 なになに。 “微熱って、大丈夫?汗 明日は来れる? 今日春人に言ってた事って、どういうこと? 憶えてない、とか…。” ああ、やっぱり訊かれたか。と、小さく溜め息を漏らす。 名前も知ってるのに、あれは人違いでした、なんておそらく通用しないだろう。 『むー…』 何度か打ち直し、試行錯誤した末。 嘘ではないけれど当たり障りのない文章を作成した。