ふぅ、やっと家についた。長い道のりだった。制服を脱いでルームウェアに着替えてベッドにダイブした。少し落ち着いたら私の上に黒っぽいものがダイブしてきた。愛犬の『ぽた』だ。
「ぽたぁ、今日も疲れた。クラス発表があって仲良い子とバラバラになっちゃった。最悪だよ。」
このクラスには、気を遣わなくていい人いるのかな?私は学校ではもちろん、家でも笑った事がない。親にも気を遣っている。唯一心を開くのはぽただけ。親の前では、心を開かない。いや、開けない。ある意味、反抗期かも知れない。
「ぁ・・・。今日かわいい子と、友達になったよ。満里奈って子。すごくかわいいよ・・・。あの子には気を遣わなくていい関係になれるかな?」
とか言っても相手は犬。くぅくぅと鳴いている。ぽた。いい奴、私は嘘がない人がいい。嘘は大っ嫌いだ。だから、親が嫌いなのかも知れない。私はたまに自分で自分がコントロール出来なくなってしまう。思って無い事を言ってしまい周りを敵に回してしまう。まぁ、いじめられた事は無いが、皆の目が驚きを隠せないって顔してて、笑いそうになった。皆が驚くのも無理ないか、いつも優しい子が急に「ふざけんな」って叫んだら誰だって驚くか。