PM5:30



「‥どうしたの?」





おそるおそる聞いてみる。





「やべ、俺、財布忘れた‥」





もー!

肝心なとこで
カッコ悪いんだから‥!




「もー、しょーがないなー」





あたしは自分の財布を取り出し

翔の分まで払った。





「ごめん、彩。」





そう言って、翔は

舌をぺろっと出して

苦笑した。





それが不覚にも

可愛いと思ってしまったので

許すことにした。