「なら、もう結構です。起きれるんで気にしないで下さいっ!」
悔しかったのか、フンッと鼻息を荒くして言い返す仁奈。
ああ?
結構だぁ?
起きれるだぁ?
「目覚まし鳴りっ放しで迷惑してるのは、コッチなんだけど」
「は? ちゃんと止めてます!」
ちゃんと止めてるって……何十分も鳴りっぱなしなのに?
ちゃんと止めてるだぁ?
止めてねーから言ってんだっつの。
「俺、お前の目覚ましのせいで眠いんだけど」
本当、まじで寝不足になるわ。
「そ、そんなの勝手に起きるから悪いんじゃん」
「合わせた時間に起きないんなら、起きる時間に合わせろよ」
グッと黙った仁奈を見た後、携帯を開くと遅刻ギリギリの時間で。
「てか、もう行くぞ。俺まで遅刻する」
「勝手に行けばいいでしょ……って、もうこんな時間!?」
やっと気付いたらしい仁奈が叫んだ。

