【完】愛の血−超勝手な吸血鬼



「お前、今何時だと思ってんの?」

「へ? えっと……」

「こんな時間に外出てんじゃねーよ」

「って、何で怒ってんの?」


目の前に居る椎名冬夜を見上げた。



「別に怒ってるわけじゃねーけど……」



いやいや、怒ってるじゃん。

何であたしが怒られなきゃ駄目なわけ?

いきなりコンビニの前に現れたかと思ったら、怒ってて。

意味わかんないんですけどー。



「お前さ」



そう言い、チラッとあたしの後ろへと目線を向ける。

あたしも振り返ろうとしたら、



「一応、女だろ?」



なんて失礼な言葉に、目線を椎名冬夜へと戻した。