【完】愛の血−超勝手な吸血鬼




そんな事を考えているうちに
着いたコンビニ。



カゴを持ち、
ママの栄養ドリンクを1番先に放り込んだ。


次に向かったのは雑誌コーナー。


今から朝まで時間を潰す、
良い物がないか物色してみる。


1冊のファッション雑誌をペラペラとめくり、閉じた雑誌をカゴに入れた。


ジュース、
お弁当

を次々にカゴへ入れ、
お金を払いコンビニのドアを開けて外に出た時だった。



「お前、何するのも遅ぇな」



右側から聞こえた声に、
顔を向けるとパーカーのフードを被った男の子がしゃがみ込んでいた。



ガラ悪っ。

携帯で誰かと話しているんだろう。
そう思ったあたしが、
すぐに目を逸らし帰る方向へと視線を戻すと、



「おい、シカトかよ」



もう一度聞こえた声は、
どうもあたしに向けられているようだった。


え? 掠れた声を出しながら、
また見直すとパーカーのフードから見えた顔に、目を見開いた。