【完】愛の血−超勝手な吸血鬼




近くのコンビニまでは歩いてすぐ。



だけど、あの公園を暗くなってから通るのには、
まだ少し慣れない。


別に殺人事件がおきた訳じゃない。

ただ街頭があっても暗いのには変わりなく、恐い。



それにあの時のは、椎名冬夜だったわけだけど。



吸血鬼。



ふと脳裏に過ぎった事に、
息を呑んだ。



本当なんだろうか。

半信半疑のあたしは、
考えてしまう。



現代の吸血鬼、
椎名冬夜はそう言った。



そもそも現代の吸血鬼と古来の吸血鬼の意味さえもわからない。



ていうか、吸血鬼って実在するのかな。



や、そこを真剣に考えるところなのか?