「冬夜ー?」
玄関の方から母さんの呼ぶ声が聞こえる。
馬鹿デカイ声で呼ぶなっつーの。
「冬夜ー!?」
何度も呼ぶ声に
「何だよ、うっせーなぁ」
思わず愚痴を零すと、そこには隣のおばさんがいて、俺にニッコリと微笑んだ。
人居たのかよ。
それを早く言えよ。
母さんに苛立ちを感じながらも、気まずい気分になった時。
「は!?」
下の方から聞こえてきた声に視線を落とした。
はぁ!?
それは俺も同じで。
「何でお前がいるわけ?」
そこには有賀仁奈が居て。
「なっ! そ、それは、こっちのセリフですー」
って、はぁ!?
「チッ。うぜぇ」
心の声が表に出てしまう。

