「さっき、お前の血舐めただろ? 多分、あれのお陰かも」 「あたしの血?」 さっき舐められた頬の傷を触ると、椎名冬夜は、うんと頷いた。 「俺はヴァンパイアだから。 お前の血はそういう効力もあるみただな」 あたしの血で、傷が治ったってこと? そんなこと出来るの!? そう思ったけど、ヴァンパイアが目の前にいるくらいなんだし。 有り得ないことじゃないのかもしれない。 そんな風に思えるあたしは、おかしいのかな?(笑)