俺が血を飲んでから避けてるのも、違う。
俺のこと好きになったんだろってからかったのも、違う。
じゃあ、理由はなんだよ!?
黙って俯いたままの仁奈を見ていたら、バカらしくなってきた。
ひとりイライラして怒ってる俺自身が。
つか、なに怒ってんの、俺。
それに俺は繭の事を言おうと思って待ってたわけだし。
少し冷静になった俺が
「……羽田繭とは、あんま仲良くすんなよ」
そう言ったら、何を勘違いしたのか。
「あー、わかった。
繭ちゃん綺麗だから手出そうと思ってんでしょう?」
はぁ?
「そうだよね。
いつも、あたしと一緒にいるから声かけずらいよね」
何の話?
「ふーん。
椎名冬夜は、いつも、ああいうタイプが好みなんだ」
だから何言ってんの?

