「別に謝って欲しいわけじゃねーよ」

「……」



わかってる、わかってるんだけど……




「わかんないんだもん!」




椎名冬夜に掴まれた腕を振り払うと、あたしは家に走って戻った。



本当どうしちゃったの、あたし。



ドアを閉め、ハァハァと乱れた息を整える。

椎名冬夜に掴まれた腕の熱さに、胸がギュッと締め付けられた。