「この間の血のこと?」 「……違う」 「じゃあ、俺のコト好きになったって言ってからかったこと?」 「……、ち、違うっ」 「じゃあ、何だよ。 俺、それ以外になんかしたかよ?」 「……」 聞かないでよ、そんなこと。 あたしが1番わかってないんだから。 聞かれても困るし、答えれるわけないじゃん。 何も言わないあたしに、椎名冬夜がなんとなく苛立ってるのが伝わってくる。 それでも、あたしはこの気持ちを何て言えばいいのかわからなくて。 どうする事も出来ないでいた。