【完】愛の血−超勝手な吸血鬼


走り出した瞬間、気付いたよ。

あたし教室に入らなきゃ駄目なのに、何で教室から遠のいてんの!? って。


だーけーど!


今更戻る事なんて出来ないもん。

一限目とか、もういいや。

さぼっちゃえ!



「ちょっ、おい!」



後ろから聞こえてくる声なんて聞こえません!

聞こえてるけど、聞こえません!!



「おいって!」



ええ!?


近くなった声にチラッと後ろを見ると、椎名冬夜が追いかけてきてるし!

ちょ、ほっといてよー!