「……寝てろよ」
少しだけ優しい声を出すと、外れた胸元のボタンを留めながらベットから離れていこうとした。
「え、ちょっとー」
「んぁ?」
「この人は?」
そう指差したのは、隣で眠っている? 女の子。
「ああ、大丈夫。適当に起きると思うから」
適当に起きるって、なんじゃそりゃ。
「てか、何したの?」
一体何をしたら、気を失わさせれるのよ。
「あー……、ちょっと血をもらっただけ」
「……血!?」
「そ。俺、吸血鬼っつっただろ?」
「ああ、うん」
「だから血を飲ましてもらった。言ってる意味わかる?」
何度同じ事言わせるんだバカ。
とでも言いたげな顔と、わざとらしいくらいに大きな溜息を吐く椎名冬夜。

