月夜……人は空を見上げる。 深く碧く澄み渡った果てしなく続く空に、ひとつの大きな灰色の雲。 それが月に怪しげに重なった時。 彼等は真っ白な細い首筋に白く尖った牙を刺す。 甘い甘い血を。 欲望のままに。 そして妖艶に笑みを零す。 それが現代のヴァンパイア。