奈「唯依、一度帰りな?
うちにはまたおいで?」

……奈津が言うなら帰ろうじゃない。

お兄ちゃんと、ちゃんと

話し合えってことなんでしょ?

話す気なんてさらさらないけど。

唯「わかった、帰る。
でもお兄ちゃんとは帰らない。
ひとりで帰る。じゃ、お先。」

そう言って、私はさっさと

奈津のアパートを出た。

家についてすぐ、

私は私の部屋に閉じこもった。

お兄ちゃんと顔をあわせないように

鍵もかけた。