最近、唯依の様子がおかしい。

俺が日直で遅くなった日からだ……

あの日、日直の仕事が終わって

帰ろうとして玄関に向かっていると、

なぜか唯依が

フラフラと歩いていた。

呼び止めてまた歩き出そうとした時、

『……ぃたっ…』

その小さな声を、

俺は聞き逃さなかった。

だけどそれを聞いても、唯依は

大丈夫だって言った。

だからあまり深く聞かなかった。

このときにちゃんと

聞いていればよかったんだ…