―奈津side― 唯依の過去を聞いた。 それは想像以上につらいものだった。 何となくは気付いてはいたけど、 外で突然襲われたって…… 私なら絶対に抱えられない。 堪えられなくて引きこもったかも。 でもそれでも きちんと生きてきた唯依は強い。 ただ、そう思った。 でも同情はしない。 唯依は同情されるのは嫌いだから。 なんて声をかけるべきなのか… 考えて考えて… 綺麗事かもしれないけど こう言ったんだ