「あなたには才能があるんだから――」 どいつもこいつも才能才能って。 小さい頃から言われてた。 でも「才能」なんてただの幻想だ。 俺には才能なんて必要ない。 才能という先入観で自分を見て欲しくない。 だから俺は、ピアノを弾かなくなった。 そして今の俺は――地域一帯を支配する、 総長だ。