その後私は午後の授業のために教室に戻った

「高山さーん今日の掃除当番かわってね」

私の机に掃除当番表を投げつけて来たのは美人で可愛い

相川瑠花(あいかわるか)だった

「……」
「よろしくー」

また何にも言えなかった

「ねぇ?相川さん,掃除当番かわってもらうのセコくない?」

教室のドアの方からは聞き覚えのある声が聞こえた

「はぁ?」

『見てみて転校生の武中くんだよ!かっこいいね』

武中くん?どうして…

「藍ちゃんも嫌でしょ?」
「はぁ?お前高山の何者?」
「今日友達になった者ですけど」

そう言いながら武中くんはどんどん私の方に近づいてきた

来ないで…来てほしくない
「ねぇ,藍ちゃんはどう思う?」

「私は……」
周りの目が痛い

こんな視線を浴びたのは
晴くんの事以来

『高山は人殺し』
忘れかけてた言葉が私をおそう

私が殺したんじゃない

「私は…」

私は……どうしたいの?

「私は……分からない」
「えっ?」
「はぁ?」

武中くんと相川さんの声が被る

「私は分からないの!私は殺してな……」

私は現実と過去が混ざった
「ごめんなさい…掃除はやるよ…」

「ほら」
そう得意気に笑った相川は鞄をもってプンプンと教室を出ていった


『んっだよー』『もっとやれよー』


そんな声が聞こえたが私は無視をして机を後ろに下げた

しばらくすると教室には武中くんと私の2人きりだった