彼らとわたし。

「いってぇ!!!」


痛さのあまり、その場にしゃがんでる亮を見て、今がチャンスだ!と思い背をむけて学校へと走り出そうと、足を前にだした瞬間、


「…おい」

と、低い声が私の背後から聞こえる。

思わずその場に固まってしまった私を見て、にやりと笑った後、私の肩をがしっと掴んで自分のほうに向けた。


「泣かされたいのか?あぁん?」

「い、いえ!滅相もございません!」


視線をあわせまいと、目をキョロキョロとしだした私に


「まじでお前泣かされたいの?」

「できれば遠慮したいです、絶対に。はい」


私の返事に気に食わなかったのか、顔を顰める。
それを見た私も思わず顔を顰めてしまう。