次の日から、俺と愛羅の関係がぎこちなくなっていたような気がする。なんで、こうなったんだ。
「陸斗、ちょっといいか？」
　翔輝が、遠慮するように、聞いてきた。
　心配かけて、ごめんな...
「あー、いいよ。」
　俺達２人は、中庭に移動した。
「今からする話を、愛羅ちゃんにするな！」
　翔輝は、一言目がこの言葉だった。
「？はい？」
　俺の頭の中に、ハテナが浮かんでいることに、翔輝はすぐに気づいたようだ。
「今の２人の状況の事だよ。」
　なんで、いきなりそんな話をするんだ？
「君たち２人は、昨日の事で関係がギクシャクしていることに、気づいているよな？」
「あー、その事は朝からわかっていたことだ。」
　てか、今この話する必要ってあるか？


「いいか、よく聞け！君たち、２人は松尾莉実の、策略に見事はまっている。」
　
　…………？

　何のことを言っているんだ？この方は？

　俺と愛羅が、松尾莉実の策略に、はまっている？しかも、見事？
　翔輝の頭、大丈夫か？優姫と、付き合ってから頭おかしくなったんじゃ…

「陸斗、お前おかしなこと考えてないよな？」
　やべっ、翔輝に気づかれてしまう。翔輝の事は、放っておこう。
　それよりも、今の話についてちゃんと聞かなきゃな。

　俺と愛羅の関係が、元に戻るためにも…