離れたくない、一緒にいたい。そんな言葉より、先に心を奪うのは、梶くんへのすき。


梶くんの耳、赤に染まってる…。それを知って私は頬と心が熱くなった。


ぎゅっ、てしたら梶くんも同じようにしてくれる。心と心がくっついて、温かい。


落ちたコンビニの袋。虹色のキャンディの袋が小さな視界に入って、胸をキュンとさせた。


また泣きたくなった──…


お互い何も言わず、体が名残惜しそうに離れてく。


絡まる視線。ドキドキして…手を握る。


それから…ゆっくり唇が近づいて、微かに触れた。



「涙の味がする…」

「う、ん」



恥ずかしくて、くすぐったくて、小さく一言って頷く。


クリスマスにすきって気持ちが溢れて、手を繋ぐことよりも、唇が触れることの方がドキドキするって言うのがわかった…。


優しくて、温かい気持ちが寒い冬に混ざって、
心に染みてく。