心は動かなくちゃって叫んでるのに。
ショッピングモールで、梶くんと沙耶佳ちゃんに会ったこと。
その次の日、沙耶佳ちゃんから言われたこと。
頭の中でまだ整理できてなくて、心ちゃんに言おうとしたけど、余計に心配させそうだったから、私の心の中に置いた。
ぼーっと体育館への道のりを、二人で歩きながら、今までの過程を考えてたら、心ちゃんはもう一つ何か思い出したらしくて、ピンク色の空気を纏いながら、煽るように口を開く。
「最近と言えば…ちーちゃん雰囲気変わったよね?恋してるのっ?」
「へっ!?あ…っ」
恋、と言う聞き慣れない言葉に頬が赤く染まる。
と言っても、恋を覚えたのは、つい最近だし…。
私って顔に出やすいのかなー?
もう、自分でもわかるほど顔赤いよ…。
片手で風を扇ぐように、ぱたぱた振っても熱さは一向に止まらない。
心ちゃんは面白そうに、私の観察を続けてニヤニヤ笑っては、興味津々に瞳を輝かせる。
う"…。この状況は…覚悟しておいた方がいいかも。