「実は、わたしのお母さんとお父さん、離婚するかもしれないの。」
「え!?どうして!?」
理由はちょっと複雑…。
まだ中学生のわたしが、よく理解できたわねって褒められたほどだった。
「あのね、簡単に言うと、渚ができる3年前くらいからお父さんが浮気してたらしいの。それでね、浮気が進化して不倫になって、不倫相手と子供作っちゃってその子供を責任持ってちゃんと育てたい…って。だからわたしたちと離れたいと。昨日いきなりお母さんに言ってきたの。」
「え………」
「相手も結婚してて子供もいたんだけど、その人は旦那さんと子供を置いてお父さんと二人きりでお父さんとの子供を育ててるらしい。前に浮気を発見したときに、お母さんにもう関係切ったって…前に言ってたのに。」
「育ててるって…どういう…」
「そう…お父さんは、ずっと隠れてその子を育ててたの。渚が生まれた次の年に生まれたんだって。ほんとは仕事早く終わってるのに毎日その人の家に寄って家事とか世話とかして帰って、休日もその人の家で付きっ切りで世話。渚の世話なんかあんまりしてなかったもん。仕事が忙しいって理由で。でもそれは違ったみたい。」
