tender dragon Ⅰ


「希龍さんに近づくなんていい度胸してるよね。どこの女か知らないけど、調子乗んなっつーの」


好きで近づいたわけじゃないのに、どうしてこんな風に言われなきゃならないの?

ただ一度助けてもらっただけなのに。


「でもさ、うちの学校に黒髪の女いっぱいいるよね。」


そうだ。まだそれが救いだ。

うちの学校にギャルはあんまりいなくて、いたとしても加奈たちより派手な子はいない。

もともと落ち着いた子が多い学校だった。


黒髪の女の子なんて、全校で考えれば数えきれないくらいいる。

大丈夫、あたしだって、大勢いる中の1人なだけだもん。

きっと、大丈夫…