「希龍さんに近づくなんていい度胸してるよね。どこの女か知らないけど、調子乗んなっつーの」
好きで近づいたわけじゃないのに、どうしてこんな風に言われなきゃならないの?
ただ一度助けてもらっただけなのに。
「でもさ、うちの学校に黒髪の女いっぱいいるよね。」
そうだ。まだそれが救いだ。
うちの学校にギャルはあんまりいなくて、いたとしても加奈たちより派手な子はいない。
もともと落ち着いた子が多い学校だった。
黒髪の女の子なんて、全校で考えれば数えきれないくらいいる。
大丈夫、あたしだって、大勢いる中の1人なだけだもん。
きっと、大丈夫…



