遼太くんの後ろで少しだけ赤くなってる芽衣。照れ臭そうに目を反らしたけど、耳まで真っ赤だった。
「うん、川原美波です。よろしくね」
「俺、成瀬遼太!よろしくな!」
蒼空くんと同い年だって聞いたけど、そうは見えない。蒼空くんが大人っぽいせいかもしれないけど。
「じゃあ、あたしたち帰るから。美波、風邪引かないように気を付けてね」
「うん、ありがと」
あたしがお礼を言うと、芽衣はまた照れたように笑って、帰っていった。
「芽衣も美波も明日から大変だな。」
「何で?」
「芽衣は多分もう、希龍の双子の姉だってことバレてると思うし。明日から質問攻めだろ。」
そうだった。
希龍くんの顔を知ってる人ならきっと、芽衣の顔を見たときに気づいたはず。
それに、名字だって"神岡"だもん。
誰だって気づくよね。
「そっか、そうだよね…」



