「…ごめん…」 どうして謝るの? 謝らなきゃならないのはあたしの方。 必死で首を横に振るけど、抱き締められてるからあまり意味がなかった。 それでも、希龍くんが謝ることない、って言いたかった。 寒がりな希龍くんが、上着も着ずにここまで走ってきてくれたんだ。 それが堪らなく嬉しくて、もっと泣いた。 「傷つけるつもりじゃなかったんだ。」 「え…?」 ゆっくり離された体。 あたしを見つめる希龍くんと、視線が絡み合う。真剣な目はあたしをジッと見つめていた。