tender dragon Ⅰ


「あれ、何で春斗?」

「今日家親いないんですよ。帰っても食うもんないんで、安田さんに食わせてもらおうと思って(笑)お邪魔してます!」

「じゃあ春斗は葉太の部屋で寝てね。」

「何でだよ!」


希龍くんはニッコリ笑って当たり前のように葉太の部屋を指差した。

希龍くんの言葉にいち早く反応したのはもちろん葉太。


「あ、泊まってもいいんすか?」

「葉太の部屋で寝るならいいよ。」


「よっしゃー!」なんて言いながらガッツポーズをしている春斗の横では、葉太が「だから何でだよ!」と言ってる。

希龍くんは確信犯だ。

完全に楽しんでるもん。


「希龍くんも何か飲む?」

「んー、俺ミルクティー飲みたい。」


ミルクティーを飲む高校生男子。

龍泉のトップにしては飲むものが可愛すぎる。

ミルクティーってね、完全に女子よ!