「温かいやつ、お願いしますっ」
「あ、はい。」
春斗はニコッと笑う。
やっぱり、笑えてなかったかな。
「葉太は?何か飲む?」
こうやって普通に葉太に話しかけれるのは、春斗のおかげなのかも。
「じゃあ俺もココア。」
葉太はあたしのリュックをさりげなく持ってくれた。当たり前みたいに持ってくれたから、少しだけ驚いた。
何でこんなに紳士なの?
―ガチャ
「おー希龍、遅かったな。」
眠そうにあくびをする希龍くんがリビングに入ってきた。
「んー…」
「おかえり、希龍くん。」
「ただいまー」
なんか、いつも眠そう。
最近寝てないのかもしれない。安田さんも春斗も、最近龍泉は忙しいんだって言ってた。



