「…葉太さんと何かありました?」
図星過ぎて春斗を見たまま固まってしまった。
どうしてこんなに鋭いの。
「…分かりやすすぎます。そんなあからさまに反応しないでくださいよ。」
はぁ、とため息をはいてあたしが被っていたヘルメットを外した。
あたしが分かりやすい、っていうのもあるのかもしれないけど、きっと春斗が鋭いから分かっちゃったんだ。
「何があったのかは聞きませんけど、家に入らないわけにはいかないですから。入りにくいなら俺も一緒に行きます。」
「えっ、ほんと?」
「はい。美波さんが風邪引くと俺が希龍さんに怒られますからね。」
ため息をついていたけど、春斗の顔はいつもと変わらずニコニコ笑顔。
めんどくさいなんて思ってないんだ。



