「そっか…、起こしちゃってごめんね…。あたしももう寝るから。」

「…うん、おやすみ。」

「おやすみ…」


来るんじゃなかった。

希龍くんの口からこんなこと聞くくらいなら、誤解なんか解けなくても良かった。


「美波」

「何?」

「明日、俺用事入ったから。この前言ってたの、また今度ね。」

「そっか…。分かった」


部屋から出ると涙が出た。

どうしてかは、もう分かってる。

あたし、希龍くんが好きなんだ。

どうしようもないくらい。