嬉しかったのを覚えてる。思わず泣き出してしまうくらいに。 でも、何で? 「ごめん、美波…」 何…? 「あたしはもう、そばにいてあげられないの」 血が、ポタポタ流れ落ちる。 伸ばした手は空を切って、すり抜けた。 待って… 行かないで… あたしのせいだ… ごめんなさい…!