涙が目に溜まる。
……終わった。
そこにいたのは隣にいるナンパ男よりも遥かに明るい髪色をした男の人だった。
本物の金髪って、初めて見たなぁ…
なーんて、今はどうでもいい。
あたしの願いは虚しくも無惨に散った。
だって、金髪なんてどうせこの人の仲間でしょ。いや、そうに違いないよね。だって金髪だもん。
神様ってほんとに意地悪。
あれだけ願ったのに寄りによって金髪?不良?ちょっと待ってよ、ありえない。
あたしの人生終わるパターンのやつだ。
あー、怖い怖い。顔上げらんないよ。
「お、お前…!」
ほら、この人だってビックリして……る?
………あれ?
何でナンパ男がビックリしてんの?
仲間でしょ?



