「おはようございます!ひかり様!」

「…」

オレは本田ひかり。最強ヤンキー。(自覚してる)一応女子だ。

「まぁまぁ、そんな顔しないで。似合ってないぞ?」

コイツは俺の幼馴染、白濱十(しらはまみつる)。秀才で、眼鏡を外すとカッコよくなるらしい。オレは知らないけど。

ドンッ…

誰かがオレにぶつかった。

「ってぇな。何だよ。」

「はぁ?あんたこそ何よ。ぶつかって来たんだから誤りなさいよ。」

「はぁ?調子乗ってんのかテメェ。」

バシィッ!

オレの頬に激痛が走った。いってぇ~!

「いい加減にしなさいよ。男のくせに、女にぶつかって誤んないだなんて。」

「おい、君、三浦歩(みうらあゆみ)ちゃんだよね?ひかりは、男じゃないよ。れっきとした女子だよ。」

「女!?嘘!?え、じゃあ、あんたもしかして…、最強のヤンキー本田ひかり様!?」

!?

いきなり態度変わりやがった。

「そうだけど…。」

「じゃあ、あたしの親友になってくれるよね!?」

「はぁぁ!?」

「だってぇ、さっきあたしにぶつかったんだから、当たり前。じゃあね。親友さん。」

はぁぁぁぁぁぁ!?

「おい!三浦歩…っ」

「何?」

「調子乗ってんじゃねぇぞ…!誰にでもそんな態度だったら、友達はできなくなるし変な男どもに絡まれてっ…」

「はははっ。あんた、見かけによらず優しいんだね。気に入った!」

き、気に入った…?

「あたしは大丈夫だから。じゃあね。ひかり。」

「おいっ…、三浦!」

三浦の笑顔は、何だか凛々しかった。