月と、君と、恋唄と。


…へ?


「なっ…なにし…んっ!?」


言い終わる前に再び唇を奪われる。

逃げたくても逃げられない。

止めて欲しいのに止めてくれない。


私の気持ちなんてお構いなし。行為は止めることを知らない。

目の前の彼はまるで狼

満月でもないのに、飢えた狼のように私を奪っていく。


唇がやっと離れた時には、肩で息をするぐらいになっていた。

「ルナ、泣かないのか?」


ふと質問された。
泣く?私が?なんで?

私はきょとんとする