月と、君と、恋唄と。


私は反射的に、コップの水を奏嗣にかけていた。そして立ち上がり怒鳴った。



「今更何?!私がどんな想いをしてたか知らないで!謝る?しかも自分は浮気相手と結婚?!私をどれだけみじめにさせたいの?!軽々しく好きとか言わないで!私がどれだけあんたを信じて、愛してたか知らなかったくせに…」


手を振り上げ彼を叩こうとした、

しかし、その手は空中で止まる。


「?!」


腕をがっしり掴まれていた。

驚いて後ろを振り返ると…


「ゆっ…悠一さん?!」


そこには昨日とは違う、相手を睨むような怖い顔をした悠一さんの姿。


「お前何してんの?」