「え?」


女みたいに可愛い顔はしてるし、あの子可愛いとさっそく人気は出ていた。


だが相手はれっきとした男だ。


「なっ。だから悪いけどちょっと無理って言うかさ!」


ちょっとじゃなくてカナリ無理だっての!!

コイツは俺がホモという前提で告ってんだろうか!?

…確かにモテねーけど


「でも気持ちは嬉しいから・・・」


でもまぁその、

偏見はよくねーし、不必要に傷つけるのはなんだしなっ


「ま、先輩と後輩って関係なら俺は全然」


とりあえず、フッたお詫びという感じで俺は肩を叩く。


しかし邦良はうつむいたままだ。


「なっホラ、元気出せ?」

何でオレが励ましてんだ・・・


「テメェ」


「ん?」


地獄から絞り出すような声が聞こえた瞬間



邦良の拳が思いっきり俺の頬に。



「イッテェェェ!!!!!」


あまりの衝撃に俺は

しりもちをついてしまった。

空手黒帯びなのに…

男とはいえ華奢だし、油断していた。

なんつぅパワーだ!めちゃめちゃ痛ぇし!


「よくも僕をフッたな・・・」


腫れた頬を抑えていると
邦良が俺を見下ろす



「復讐してやる!!!!!!覚えてろ遼一!!!」



えぇー・・・


復讐って・・・


告白の段階でフッただけなのに!?

っつーか初対面じゃねーか!


邦良はさっそうと俺に背を向け、消えて行った。