ドクン、ドクン、ドクン・・・
異常な速さで鳴る鼓動が、私のものなのか、はたまたリョウスケのものなのかもわからない。
耳元で言われた、ストレートなその言葉。
そして、ぎゅっと、私を抱きしめる力が強くなった。
「・・・・好きだよ、シオ」
目頭が、熱くなるのを感じた。
彼の、いつも余裕で、手の届きようのなかった、彼が。
少しばかり震えて・・・ただの、男の子なんだと。
ずっと隠してたの?
それなら、どんな想いで。
どんな想いで、私とソウちゃんのことを応援していてくれたの。
好きな人が、自分を好きじゃないって言う事実が、どれだけ辛いことか、私はよく知っている。