これが、お袋の味という感覚なのかな? 「ねぇ、裕美お姉ちゃんは、何で一人で暮らしてるの?」 急に、秋晴くんからの質問。 「やっぱり、二十歳すぎたし。自立も大切だと、思ってね。」 少し、嘘をつきました。 だって、『家にいたくないから』なんて子供ぽい事、言えないし。 「秋晴くんは、いつから佑樹と仲良くしてたの?」 そう聞くと、秋晴くんは少し照れくさそうに答える。 「保育園の頃から、佑樹くんは優しくしてくれて。それで、ずっと仲良くしてくれて。」