秘密の時間



何から話すべきなんだろ?

目の前には注文したホットコーヒーとミルクティーが置かれ、全ての手はずは整ったとばかりに葉子ちゃんは耳を傾ける。


「あのね、私…すきになっちゃったの!」

「えーと、大橋部長?それとも恩田さん?」

「お…恩田さん?」


なぜか彼の名前が出て来たのでびっくりした。


私一言も恩田さんの話しした事ないけど…。


「ああ、ごめん。人づてでね、チラッと恩田さんが美優の事狙ってるって聞いたから」

「……」



は…初耳だった。今の話し。


確かに恩田さんはよく私に話し掛けてくれた。


まぁ、ほとんどが挨拶みたいに毎日繰り返されるナンパで、あまり相手にはしなかったけど。



「あっ、ごめん。

美優の話し聞かせてよ」