秘密の時間



所変わって、今日は皆さん定時で仕事を終わりにして部署全体の飲み会。


どう言う訳かこの時期に大勢集めて、居酒屋の大広間貸し切って盛大に執り行う。


あと1ヶ月もすれば忘年会シーズン。



待ちきれないお偉方の企画だけど、表向きは『年末年始の忙しい時期を乗り切ってもらう為』の学生で言えば壮行会。



お偉方の挨拶もそこそこ、飲み会は始まった。



私はと言うと角の席を陣取り同期の女の子達と盛り上がっている。


「そういえば、○○さん営業の��さんに告ったんだって」

「えー、��さん?あの人かっこいい?」

「てーか、○○さん、振られたらしい…」

「えー、ちょっと��さん何考えてんの!?勿体ない!! 」


かなり派手に花咲くガールズトーク。


私はコクコク頷いて、話に耳を傾けていた。



「てーか、新人、お酌まわれよっ!」


どこからか男性社員の声がする。


えーと…


新人と呼ばれて私達は顔を見合わせた。


「わ…私、先に回ってくるね」


ありがとう、美優。
酔っ払い、相手にしちゃダメよ。なんてアドバイスされながら私は上座に座る先輩にお酒を振る舞いに向かった。