「ん?美優、どうかしたか?具合が悪くなったか??」
揺さぶり起こすと、慌てた巧さんは自分の事よりも私の事を最優先した言葉を口にする。
私はその台詞に再び彼の私への愛情の深さを悟った気がした。
だって、私はベッドの中、お布団にちゃんとくるまれて寝ていたけど、彼は何も掛けずそのまま寝ていたのだから。
私よりも彼の方が具合が悪くなる確立は高いと言うのに。
「巧さん、大好き」
私はそう言いながらなぜか彼に抱き付いた。
彼の気持ちが嬉しかったから。
どんな言葉を並べるよりも、彼に態度で示したくなった。
私だって、彼の事が愛しくて堪らない。
いつもいつも彼だけに頼り、待ってるだけじゃあ駄目なんだ。
私の気持ちも彼にちゃんと伝わる様に色々と努力しないと。
そんな私の行動にぽかりとしている彼は、それでも私の背中にそっと腕を回した。
「突然美優どうしたんだよ?
また熱でも上がったか??」


