白み始めた空を見ていたら、いつの間にか瞼が重くなってきた。
今まで眠気なんてなかったのに……。
いつの間にかうつらうつらしていた私。
次に目覚めると、もう太陽は空高く昇っていて、隣には巧さんの姿もなかった。
不安に駆られながらも、私はゆっくりとベッドから起き上がり巧さんが居るであろうリビングに行こうと足を床に下ろした。
その時ドアがそっと開き、巧さんがゆっくりと中へ入ってきた。
「美優、大丈夫か?」
私が起き上がる姿をみて、慌ててベッドに駆け寄った彼の第一声は私を心配するそんな台詞だった。
「まだ寝ててもいいんだぞ」
私の隣に来た彼はゆっくりと壊れやすいものを扱い様に丁寧に私をベッドの中に戻した。
それから額に手をかざし、熱の有無を確かめる。
「熱は下がったみたいだな」
「………」
なんか子供扱いされてる。
ぷうーと頬を膨らまし彼を見詰める。
するとそんな私をいざめる様に私の頭を優しく撫でる。


